書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

春日井ゼリービンズは、スマホ時代の救世主お菓子である。

 
 
 ここ数日の出来事。いつものスーパーで懐かしいパッケージが目に入った。カラフルな大きめのカプセルが、所狭しと詰め込まれていた。いつの間にか釘付けになり、それ以外考えられなくなった。気づけば、レジに並んでいた。手にはゼリービンズをもっていた。
 

虹色の魔法にかけられて

 家に帰りそれら一粒一粒をよく観察すると、彼らのことがもっとよくわかった。味の種類はいちご味、メロン味、もも味、ぶどう味、オレンジ味、バナナ味、レモン味。これらを総称して、春日井製菓では「おいしい7つの味」と呼称している。
 

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 読者の中には、バナナ味とレモン味について疑問を抱かれる方もあるかもしれない。両方とも黄色であるのに、どう判別すればよいのかと。安心してほしい。その辺りも春日井製菓さんは抜かりがない。バナナが黄色で、レモンが白色なのだ。わざわざ混乱させるような黄色の果物を二種混合させるリスクをとった上での、春日井さんの施策である。
 
 これは裏があるに違いない。商品開発の段階で7種類の果物を入れることが先に決定していて、取捨選択していった中で、やはりレモンとバナナはラインナップとして外せないという最終判断が下されたのだろう。
 

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 確かにレモンもバナナも今となっては、このゼリービンズに無くてはならない存在だということが分かる。味わいが深いことはもちろんであるが、味として確立している要素が大きいことが考えられる。味として「わかりやすい」のである。レモンは酸っぱく、バナナはバナナ。そうとしか言いようがないところが非常にわかりやすいのである。再現性の高い味覚として優秀なのだ。
 
 

習慣が変われば、食べ方も変わる。

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 スマホの台頭により、手で直接食べるスナック類の売上が減少していると指摘する専門家の声もある。王座のポテトチップスでさえ、逆風の波にさらされつつある現状がある。しかし一方、我が麻薬はどうであろう。つるつるしたコーティングは何物も寄せ付けない。まるで新世代のスナックフォルムとしか言いようがない。菓子でありながら、スマホ時代が予見されていたかのような、その先形性には脱帽せざるを得ない。 
 
 

ゼリービンズは職人技の賜物

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時代にマッチしたゼリービンズであるが、その製法はいたってシンプルである。
次のホームページがくわしい。
 
 
 春日井製菓さんは、昔ながらの製法を非常に大切にされている。ゼリービンズを買うことは、職人の方々への応援にもなる。
 消費の先に実人物が見える菓子が今では減ってきたと思う。ロングセラーで人気の絶えない菓子であれば、新垣結衣さん、松坂桃李さん、石原さとみさんといった人気絶頂の方々が起用されやすい。食べたことのない菓子であろうとも、自分の好きな芸能人がCMをやっていればなんとなく手は伸びる。そうではなく、ゼリービンズとは、CMの積極的な展開もない「堅気な職人」の世界なのである。
 
 昨今の菓子業界にみられる、派手な販促がいけないとは言ってない。むしろ、地道で真摯なほうを応援したくなる私のような消費者がいることは事実としてあるはずた。
 
 

最後に

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前歯で先っぽだけ齧って、その断面までも楽しむというマニアックな極地まで到達できたなら、かなりの上級者といえよう。私である。
 
食品レビューは往々にして、偏見的主観的になりがちである。それが食品レビューという物なのである。私はもっと上を目指す。
 
先進的で無抵抗な造形美は私をつかんで離さない。
今日もゼリービンズが憎い。