さきほどNHKのドキュメンタリーで良いことを知った。海に棲む生物たちの子育てについての特集番組だ。海は陸と比べて圧倒的に面積が大きい。その中で一組が出会うのは本当に奇跡である。
まず紹介するのはタツノオトシゴ。オスが子育てをすることでも有名だ。映像によれば、オスのお腹に小さな穴が開いていて、そこにメスが卵を流し込むそうだ。約300流し込まれるが、生き残るのはほんの一握りだ。そして子育てもオスが引き継ぐ。役割を終えたメスは、次の卵を育てるための栄養を蓄える旅に出るらしい。
つぎは深海に棲むアンコウ。宇宙人の悪魔みたいな顔をしている。大きいほうがメス、サイズもいわゆるアンコウサイズ。一方、オスはメダカみたいに小さい。そして驚くべきことに、オスは一度メスに出会うと、皮膚に噛みついて一生離れない。
小さなオスの体はそのままメスの血管に取り込まれ、目や頭までも吸収されて、最後は精巣だけを残したまま、メスの体と完全に結合してしまうのだ。稀に打ち上げられるメスのアンコウの死骸には、精巣と化した複数のオスたちがくっついた状態で発見される。
ただでさえ出会える確率の低い広大な海の中で、さらに深海ということで、このような究極の生存戦略をとったとも言われる。
ほんと、愛の形っていろいろあります。
そして、ここにきて僕が全人類に言いたいのは、人って常々うまく生きようとしていますよね。効率性を優先したり、お金に目が眩んだり、無理に人から好かれようとしたり。何がライフハックだ、ばかばかしい
タッちゃんやアンちゃんを見よ!
彼らは生きてるだけ。
ただ生きてるだけなのに、なぜこんなにも美しいのだろうか。
それはきっと、己の100%すべてを生きることに注力しているからだ。
彼らは生きてるだけ。だけど必死に生きている。
生きてるだけでそれ以上何を望むのだ。
地上に立ってるだけでそれ以上何を望むのだ。