書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

面白い本を読んでいるときは、生きる意味を探さなくてよくなる。

 

面白い本に向き合っているときは、他に考えなくて、ただ目の前の書物に没頭している。生きる意味とか、日常の雑事とかが頭の外にある状態だ。きわめて人間的行為であるのだが、人間としてのしがらみを忘れさせてくれる。読書という行為そのものが、今自分はいいことをしているという自己肯定感に結びつき、それ自体がもはや生きる意味になる。かばんに入ってる本が今一番よみたい最高の本なら、一日はあっという間に過ぎる。いつの間にかイヤなことから逃れられている。朝ふつうに起きて、夜ふつうに眠れる。あたりまえのなかに1冊の本を。ぜんぶを受け止めてくれる相棒が四角い顔して傍らにいる。