書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

哲学者という資格はない

 

いわゆる哲学者という呼び名は、過去の偉人になって初めて与えられるものだと思う。ソクラテス、カント、ニーチェ… 彼らは「哲学者」という資格を持っていたわけではない。世界を動かすほどの多大な功績をもって、その立役者として「哲学者」という称号を得たのだ。だから私は、現代の哲学者と呼ばれる人たちに対し少々疑問をもつ。正確には、自称哲学者というべきではないかと。アレは後世まで語り継がれるものを残した存在にだけ与えられるべきものなのだ。いやむしろ、社会を構成する我々ひとりひとりが哲学者なのだと言いたい。立ち位置が違うだけで、哲学者の彼らが特別で、我々は平凡なのか。決してそのようなことはない。我々だって毎分毎秒なにかを懸命に考えている。生きるために、生きることを我武者羅に考えている。その点では彼らにまったく劣っていない。人間として生まれた以上、だれもが哲学者であり、そう名乗ったって全く構わないのだ。