人を引きつける数々の物事には、本体ではない「部分」のほうにも特別な魅力がある。以下、私のなんとなく好きなものたちだ。
映画館
ポップコーンの匂いと咀嚼音、観客のすすり泣く声
喫茶店
珈琲を挽くマスターの手つき、それぞれの客が好きなことに時間を費やしている様子
トレーディングカード
パック開封時のワクワクと開放感、カード特有の匂い
床屋
サクサク着る音、とくにスキバサミのザシュザシュという音
本
紙の匂い、ページをめくるときの手触り
「好き」において「なんとなく好き」が最強だ。人間にも当てはまるような気がする。ある特定の人に対して、なんとなく好きというイメージがあれば、どんなに無茶を言われてもそのときはイラッとするかもだが、つい「うん」と言ってしまい最終的に力を貸してしまう。
なんとなく好きとは、無意識に好きということである。これからも本能で好きと感じられるものに囲まれながら生きていたい。なんとなく好きこそ、最強なのだから。