書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

思考を終結させる完璧すぎる本はいらない

 

人生に悩んだときや、ある問いを解決したいとき、本の出番である。今すぐ解決すべき問題なんかはそうすればいい。しかし、人生の問題の中には、自分の頭で、じっくり時間をかけて解決せねばならないものもある。本という道具に頼ってはいけないときがある。本とは、他人が問題解決をしている過程であり、我々はそれをただ見る傍観者にすぎない。他人の成功例に触れて、これまで抱えていたものは氷解するかもしれない。しかしそれは同時に、自分の頭で思考し、一つの答えを出すためのチャンスや達成感を奪うことになっていないだろうか。思考というものは一度終わらせてしまえば、それっきりである。したがって、思考を終結させるような完璧すぎる本は読むに値しない。むしろ、現在進行系の思考をほどよく広げる本との出会いに重きを置いていきたい。