書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

感情が正義とは限らない

 

今週ラジオで聴いた、心に響いた話を紹介する。

 

感情とは肉体的な反応であるというのだ。たとえば、テレビを30cm離れて見るのと、5m離れて見るのとでは感情への影響具合に変化が生じる。物理的距離が近いほうが感情への影響が大きくなるというわけだ。イヤホンで聴く音声も同じ。ボリュームの大きさによって、同じ音楽であっても心への影響具合が変化してくる。

 

たとえば、作家は感情商売だという。極論を言うと、読者の心が一日中乱れているほうが売上的にはおいしいと思う作家もいるようだ。だがそれは、1日3食全部お菓子を食べるようなものであり、1日中お酒を飲み続けるようなもの。感情の過剰摂取はやはり問題である。お菓子メーカーや酒屋は間違いなく儲かるけれど、それが人間の正常な状態とは言えないからだ。

 

SNSでも過剰に煽られる感情。感情ストレスになる要因が、実生活やネット空間にまで潜む現代。果たしてその揺れ動く感情は本当に、純な自分の感情だろうか。必ずしも今生じている感情が正義とは限らない。作られたカンジョウは時に人をロボットにするだろう。