書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

パクチーメシのその先に①

 

 

それは昼下がり午後のこと。本来、インド料理を食べるつもりだったが、一本筋をまちがえて、ベトナム料理屋に入店してしまった。しかし、がっつりと着席してしまったため観念しオーダーを通した。フォーか海鮮焼き飯で迷ったが、フォーには私の天敵パクチーが積載されていることくらいは知っていた。しかも、どちらかといえば今はシンプルに焼き飯の方が食べたい。決断まで早かった。異国料理屋につき、半ばそわそわしながらオーダーを待つこと30分。来た。いや、訂正。大幅訂正。(やつが)来た。(やつが)来てしまった。世界が反転した。状況を理解するのにそれほど時間を要しなかった。なぜならそれは、その正体は、私がこの世で最も恐れる "天敵" だったからだ。

 

つづく