書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

本は生命維持装置である

 

本がそこに存在すること、本の中身に触れること、作者のあとがきを読むこと。本にまつわるすべての行為が究極に愛おしい。古本の匂いも新品の匂いも好きだ。バラバラの紙切れが本という形にまとめられた途端に匂いがより濃密になる不思議。分かることと分からないことが奇跡のバランスで成り立っている物体でもある。言ってしまえば、本は生命維持装置である。大袈裟でもなく。実際、何度も人生のピンチを救ってくれた。いまでも手元にあって、いつでも呼び出せる。手のひらサイズの英雄であり戦友である。我がブログ記事へ毎週のように投稿しているこういった文章の諸々を形容するならば、本へのラブレターとでも言おうか。返信のない一方的なただ愛をつたえるラブレター。一生片思い。