書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

枕元に本を置けば良く眠れる

 

明らかに自分の就寝時間が迫ってきているのに、枕元に分厚目の本を無造作に放つ。この超大作に挑もうか、挑むまいか、1ページだけ読もうか、いや1行だけにして諦めるか… などと思考を回転させているうちにその事が段々とどうでもよくなり、気づいたら夢の世界へ行っている。もちろん、理路整然と並べ立てられた活字を目で追おう!と決断してもそれはそれで結局眠りの世界へ誘われることになるのだが。活字による誘眠というのは素晴らしい。本で寝落ちする瞬間が、便利になり何でもできる世の中においてもやはり群を抜いて最高なひとときだ。スマホで活字を読んだところで、発光のせいでふと我に返ってしまう。重要なのは紙の本であるということ。本を持ったときの重みの感じとページをめくる指の連なりは、物語のさらなる想像を駆り立てる。夢とうつつの状態で終始微睡む(まどろむ)時間があるから、非現実の世界へ飛べるというのに。だから私は今日も、夢想旅行へ旅立つまえに枕元に本を置くところから始まるのだ。毎日の就寝時間が楽しみになる。きっとそんな小さな習慣が隙間に幸せを運び込んできてくれるのだ。