その通り。
たとえば、子供が生まれたとき、大学時代の先輩に伝えるのを失念していた。久々にその先輩と飲みに行った。すると彼は「おれに言ってくれたら、お祝いあげたのに」と言った。
→千と千尋の神隠しシーン①
デカカオナシが千尋に金の粒を渡そうとしても受け取ろうとしない千尋。デカカオナシ「ホシガレイッ」のやつですね。
たとえば、新人社員が何の仕事をすればいいか分からず右往左往しているとき。
→千と千尋の神隠しシーン②
カマジイの仕事場で働くマックロクロスケの邪魔をしてしまった千尋。カマジイ「手を出したんなら最後までやれ!」 無事、炭石を竈門まで運び終えた千尋。自らをその石でペシャンコにするマックロクロスケたち。で、カマジイに叱られる千尋。
たとえば、人間が社畜になるとき。
→千と千尋の神隠しシーン③
千尋がユバーバに「ここで働かせてくださいッ」と懇願し、それを受け入れたユバーバ。「あんたのここでの名は千だ!」と大声で言い放つ。
〇〇主任、〇〇課長‥
我々サラリーマンは、その会社でのポジション名を名前の横につけさせられる。自分というオリジナルの存在と、会社の歯車としての存在をちょうど共存させたような呼び名に変わるのだ。千尋が新しい世界で生きるために名前を変えさせられたように。
仕事は、ビジネスとは、
いや、人生とはまさに千と千尋の神隠しなのだ。