書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

本は相棒にならない、手帳は相棒になる。

 

本はいわばただの道具である。大事なのは本から吸収した何か頭に残るもの、それのみである。それが得られないような本は自分にとって不必要なものであり、邪魔でしかない。しかし手帳はいわば、自分の人生の肉片のようなもの。生きたりしんだりした、日々の自分の軌跡が包み隠さず詰まっているもの。"相棒"を軽く凌駕し、かぎりない過去の蓄積はある程度の未来までも予測できるだろう。自分の行動と思考のクセにいちはやく気づけるだろう。さながら思考の鏡である。たかだかいち道具では、自分を活かしたり殺したりなどできない。手帳という確かな痕跡は、人ひとり、もういちど生まれ変わるくらいのポテンシャルを秘めている。