書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

死ぬ直前の10秒が幸せならそれでいい

 

とある本でグッときたワード。極論だけれど、直球で心に響いたやつ。

 

この文章を思いつく人の、めまぐるしいほど充実した人生を想像してしまった。それほどこの一文には凄味がある。失敗も全部成功で、悲しい出来事もすべて必然で、他人は変えられず変えられるのは自分だけ。というポジティブワードをいくつも座右の銘にしていそう。

 

逆にいえば、死ぬ間際の10秒間に、1ミリも後悔した出来事が入る余地を作らせないという強固な意思をも感じる。

 

言葉の力は侮れない。座右の銘という考え方があるように、ひとりの人間は同じ一つの言葉とともに人生のページを日々手繰り寄せているものだ。産声から遺言まで。言葉にならない叫びから一生分の言葉まで。過去も未来も現在も死期も。同じ言葉で繋がっている。だからその重圧にも負けない、決して錆びることのない、長持ちするたくましい言葉が必要だ。

 

その点において、「死ぬ直前の10秒が幸せならそれでいい」はまさに一生の集大成としてふさわしい言葉の一つである。

 

もっとこういう言葉たちに出会いたいと、そう感じた。なにしろ、人生の中で出会える言葉というのはは限られているのだから。