書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

自分こそは正しいと勘違いしている人へ

 

 他人から無理難題を突きつけられたとき。言われた方は理不尽だなと思いながら、なんとか形にしようとする。こちらは最初から諦めているから、その歪(いび)つな解答をもって、相手を納得させたい思惑もある。現時点でどうあがいても未完成のものにしかならないという、無常感、どうしようもなさを感じ取ってくれたら最高だ。だが人生。自分の思う通りにはいかないもの。そうかといって、常に最悪な結果を想像するのも精神的に嫌気が差すし、その想像する時間がもったいない。

 

「あの、あなたの頭にあることは考え違いですよ」と言える勇気があるはずもなく。そうかといって、あっさり長いものに巻かれるほど、プライドは堕ちちゃいない。自分こそは正しいと勘違いしている人へ現実を突きつけ、観念させる方法はただ一つ。精一杯の知力と体力を注ぎこませ、それでもギリギリ手に届かないという現実を見せるのだ。ある程度自分の手をつけてもダメだったものは、それで大概あきらめてくれる。次に行ってくれる。自分で全部始めたことだから。

 

 なにせこちらには、やるべきことが、そんなのよりも優先度の高い今やるべきことが他にあるのだから。それは今じゃない。その本音というのは非情とも少し違う。今あなたに構っている場合ではない、という心理がただそうさせるのである。