書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

すべて必然であるという考え

 

身の回りで起きるすべての出来事が必然であるならば、常に何かを"気にしている"という行動は、バカバカしくてやっていられないだろう。タンスの角に足の小指をぶつける。自己の不注意によって、「痛い」という負の結果がもたらされた。だが結果発生以降にいくら嘆いたとしても、結果そのものを変えることは不可能である。むしろ、負の嘆きは、本来他で使われるべきエネルギーをさらに無駄に消費していることになる。さらなる足掻きは、さらなる負の結果をもたらすに過ぎない。結果を好転させる方法が一つだけある。結果をポジティブに受け入れることである。タンスの角に足の小指をぶつけても「ラッキー」と呟く。滅多にない不幸への、ものめずらしさに対する「ラッキー」なのだ。負の反省をしても、ムダな時間とエネルギーがさらに消費されゆくだけ。すべての結果を肯定していくうちに、すべては必然なのだと思えるようになる。その積み重ねが非常時であっても、冷静かつ現実的な判断ができるようになる下地をつくるのだ。現実を受け入れ、肯定し、未来を好転させる。私はこのような姿勢について、無限の情報が錯綜するなか、有限の生命を享受した人類の生き抜く術だと思うのだ。