書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

死ぬほど欲しいモノなんて存在しない

 

アマゾンプライムデーが近い。おそらく一年で最も人々の「欲しい」があふれる期間である。自分がもともと欲しかったモノでないモノまで、欲しくなる魔力がある。しかし、欲しいモノはあくまでただの「欲しいモノ」に過ぎず、果たしてそれがないと死んでしまうというモノはどのくらいあるだろうか。ちなみに私は新型スマホが欲しい。だが、現行スマホが故障したわけではない。新しいものに惹かれているから、欲しいのだ。きっと我々人類全体が新しいものに弱い。もはや日々最新情報に触れることができる我々にとっては現代病といっていい。細胞レベルでまだみぬ体験に惹かれる。だからこそ現在に至るまで、地球というひとつの惑星でさえ占領できたのだと思う。しかし同時に、自分の欲望に気づくことができる最初で唯一の動物だと思う。だから、人間はその気になれば節制ができるはずなのだ。新製品を入手してから得られる体験は、たとえば今の時代、他人のレビュー記事でいくらでも追体験できる。それで満足できてしまうのだ。新製品へのトキメキを感じられるし、財布のヒモもゆるまない。完璧な策だ。残念ながら人気機種の新製品は毎年発売される。これは決定事項であり、いちいち追っていたらキリがない。まぁこれが最後のモデルですと言われれば考えないでもないが。