たとえば、同じ部署に同じ力量の課長が二人いるとして、その両方の主義思考が相反するとき、それにつきあわされる部下は大変だ。両方立てつつ、両方に従順なフリをしなければならない。
さらに言えば、父母における子育てについても、そのようなことはあってはならない。子供に何かを伝えるとき、ある程度、主義思考を両者間でまとめておく必要がある。子供が道に迷わぬように。たとえば、夫婦仲を子供に持ち込んではいけない。当事者間の問題は、当事者間で片を付けておくべきである。
父母は子供にとって面倒くさい上司になってはいけない。簡単に言葉にできないが、そんな言葉にできない、ヤワな関係性こそ大切にしたいものだ。