書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

大好きなおばあちゃんが旅立ちました

 

おばあちゃんの訃報の知らせは父から届きました。95歳でした。

 

事の意味を理解するのに時間がかかりました。なんとか気持ちを落ち着かせながら、おばあちゃんと最後に交わした会話を思い出していました。

 

コロナがそこまで蔓延していない中で会えたときのこと。ほんとうに偶然なのですが、おばあちゃんに「僕にいい名前をつけてくれてありがとう」と伝えられたこと、とても誇りに思います。

 

そう。僕のこの世界に一つだけの大事な大事な名前はおばあちゃんが名付けてくれたものです。ちょっぴり漢字がむずかしく、なかなか初めての人には一発で読んでもらえません。

 

だけど、僕が読み方とその意味を教えてあげた人はみんな口をそろえて「いい名前だね」と言ってくれます。そのこともおばあちゃんに伝えてあげました。それを聞いたおばあちゃんはとてもいい顔をしていました。

 

今となれば、それが結果的に最後の会話になったのだけれど、それが最後でよかったなとも思います。それが、僕からおばあちゃんにいちばん伝えたかった言葉だったからです。おばあちゃん、いい名前をつけてくれてありがとう。

 

優しいおばあちゃんが旅立つと、なんだか空から見守られている温かい感じがします。僕が今こうして頭で考えられるのも、お話できるのも、好きな本を読めるのも、泣けるのも笑えるのも、人を愛することができるのもぜんぶ、おばあちゃんのおかげです。 

 

おばあちゃんがいなければ、僕は存在すらしていません。ほんとうにありがとう。

 

唯一の心残りがあるとすれば、もっともっと、大人になってからも恥ずかしがらず、いっぱいハグとか頬ずりとしてあげれば良かったなということです。