書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

怒りは蓄積しない

 

 「もう我慢の限界だ!」というフレーズを耳にする。この発言者は少なくとも、これまでの恨みつらみが蓄積されてきて、これ以上耐えられないという地点まで到達したのだろう。しかし、怒りといった負の感情は基本的に蓄積されゆくものなのだろうか。ちなみに「喜び」という感情は蓄積されないという例をあげる。毎日誰かに褒められたとしても、人はその都度嬉しいと素直に感じる。情緒のキャパシティが溢れ、それ以降感情が発生しないことなどない。つまり、感情というのは蓄積する類のものではなさそうだ。

 「日頃のうっぷん」という言葉もあるが、そういうものは、今日の悩みを来週、再来週と溜め込みグセのある一部特殊な人だけである。

 喜びは蓄積しないのに、どうして怒りは蓄積する? そう決めつける? 怒ること自体は致し方ないことだが、日々「負の感情」を蓄積しているという乏しい認識で歳をとりたくないものだ。何やらそれだけで寿命が5年ほど縮みそうである。