書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

「とんでもございません」は気持ちいい

 

最近、電話をしていて「とんでもございません」を言うことの素晴らしさに今更ながらに気づいた。とんでもありませんではダメなのだ、絶対に。ございませんの語感だからこそ素晴しいのだ。以下TN。この言葉は主に、電話相手が気遣って、やや劣勢に立たされそうになったときにこの言葉を使ってくる。お手数をお掛けして申し訳ございませんと言われたら、こちらが反射的に出してしまうのがTNなのだ。好きなところが二つある。一つ目は「とんでも」の「と」の部分だ。疑っている人は、いちど勢いよく「と」を発声してみてほしい。とに始まり、んでもございませんと一気に畳み掛けるのだ。2.00秒以内に言い終えることができたならより恍惚感が味わえる。と→んでもございませんっのように、最後に小さい「っ」をイメージすると尚良いだろう。好きなところ二つ目は、このTNはその特性上、電話終盤に用いられることが多い。日本人独特の気を使い使われあう馴れ合いの空気を一掃してくれる清清しさがある。あぁいつか、ご迷惑の「ご」を相手が発する瞬間に、とんでもございませんっを放てられたら僕はどうなってしまうだろう。そのときはきっと間違いなく昇天物だろう。「ごっ」からの「とっ」からのフィニッシュこそ電話の醍醐味に違いない。