書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

色んな人の考えに触れられる良い時代だ。

 

 炎上とは、一般人を含む不特定多数の中で反対意見が多くなり対立化して収拾がつかなくなることを言う。そのこと自体は何の生産性もないことだが、そもそもその炎上現象というのは、多数の意見をもった人がやりあえる機会を与えられている現在の環境がもたらしたものには違いない。またSNS以外にも、ブログやラジオ等でも人の考えが簡単に発信でき、それを受け取った受信者たちによって、あーでもないこーでもないと議論が波及していく。これは一昔前では考えられなかったほど、すごく恵まれた環境でないかと思うようになった。良くも悪くも、自分の考えそのものに影響を与え、容易に変化させることが手軽にできるようになった訳だ。ときには人生の根幹を担う人生観そのものを変えるような大きな出来事へ発展することもある。

 これまでは、身近な生身の人間からの情報しかなかった。だが今は違う。死ぬまで己の思考を研磨させつづけることが可能である。ネット社会においても人生経験を積めるということは、それは使い方さえ誤らなければ、好影響を与えてくれる最高の環境といえるのではないか。最もよろしくないのは、肯定意見も否定意見も持たずにただ流されていくことである。色んな人の考えに触れられる幸せな時代に、それはあまりにも勿体ない。