書くザトウクジラ

人類の幸せから、仕事の愚痴まで。

紙コップ

 

紙コップはすごい。100円均一で50個入りの低品質紙コップに対し、直接熱湯コーヒーを注いだとしても1mlも漏れることなく受け止めてくれる。置かれた机を一滴も汚さない。紙コップに秘められたプライドを真に感じる。腐っても紙コップ。冒頭の低品質な紙コップという表現を早くも訂正したい。液体を100%受け止めてくれる能力、それ以上の何を紙コップに求めるのか。今日も世界中のどこかで、あらゆるシチュエーションで、紙コップはその役目を全うしていることだろう。今日も家族会議のある家庭の至るところで、さらには国会の答弁中であっても、飲む快適さ汚さない快適さを人類に提供し続けてくれてありがとう。人が注ぎ、人が飲み干すまでのたった短き命。飲み干した紙コップを握りつぶすまえに、心の中でそう思うようにしている。